重症下肢虚血の治療

足趾壊死~下肢閉塞性動脈硬化症 

 *治療中の写真を掲載しております。苦手な方はご注意ください。


2017年4月12日
父は、重症下肢虚血の治療(足温存)のため、K市T病院に転院しました。

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*重症下肢虚血の治療について 
 閉塞性動脈硬化症の中でも、
 足の動脈の血液不足が深刻になる「重症下肢虚血」
 重症下肢虚血は、虚血と壊死(感染)の2つの病態が複雑に関与しています。
 足温存する場合、基本的には局所治療の前に早期に血行再建を行う必要があります。
 血流が改善しないと創傷治癒できません。
 また、重症下肢虚血治療においては、感染の評価も重要です。
 感染があると血流にのって敗血症になる危険性があるからです。
 よってまずは血行再建術(血管外科)が行われます。

父の場合もこの方向性で治療は進められることに。
①血行再建→②壊死部の除去→③肉芽形成治療


では、父の重症下肢虚血の治療について、時系列で綴っていきたいと思います。





*重症下肢虚血の治療********************

2017年3月
下腿に安静時疼痛、かかとに褥瘡、右足趾(そくし)に血色不良が出現。
重症下肢虚血になってしましました。


3月17日第5指ミイラ化
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この時、ABIは両側とも測定不能、CT、血管造影では両側総大腿動脈の高度狭窄アリとの診断。

早速、血行再建で血管内治療(内膜摘除術)をしていただくことに。
内膜摘除術とは、大腿部や鼠径部などの大きな血管の石灰化や狭窄を、
外科的に血管を切り開き、血管の狭窄・石灰化した内膜を丁寧に切除し(外膜はそのまま温存する)、
その後、再縫合、静脈を採取してパッチとして縫合する方法です。
太い血管、両側大腿動脈での適応となりました。

4月3日 両側大腿動脈血栓内膜摘除。
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図のように動脈内の石灰を除去し血管を広げます。
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両側大腿動脈の手術の結果、ABI 右0.6 左1.0まで改善しました。
この時、右足趾はすでに黒色ミイラ化が始まっていましたが感染はなし。
その上、それより抹消には狭窄なし。


よって次の段階、
壊死部の除去に進むことに。

2017年4月12日
K市T病院に転院。

4月14日
右足趾ミイラ化している第2~5指の切断手術。

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切断後、ゲーベンクリームでの処置。
感染や壊死拡大傾向もなし。
かかとの褥瘡は比較的浅かったので、
プロスタンディン軟膏での治療となりました。


そして肉芽形成促進治療~VAC療法へ

”VAC療法(Vacuum Assisted Closure(VAC®)療法)”
という肉芽形成を促進する治療を受けることになりました。

V.A.C.療法とは、
疾患に対して、管理された陰圧を付加し、
創の保護、肉芽形成の促進、滲出液と感染性老廃物質の除去を図り、
創傷治癒の促進を目的とします。

つまり、創傷治癒を促進させる治療法で”陰圧閉鎖療法”ともいいます。
傷口を保護して陰圧状態を作ることによって肉芽形成を促進、
また同時に、感染性のある老廃物や傷口からの浸出液を吸引して排除します。
このため、傷の周囲の血流が増加して血行が促進されるため、傷を治すための環境が整い(創傷治癒機能の回復)、傷の治りがより早くなります。

*2012年2月 中日新聞 
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この記事を読んだ時、
まさか経験することになるとは思いませんでした。

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そして3ヶ月後~2017年7月
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キレイに肉芽が形成されました。

あと一歩で退院!

めでたしめでたし~のはずでした・・・

*重症下肢虚血の治療終了********************




ここで改めまして 

T病院 t先生、
T市TN病院にて透析用内シャント手術からお世話になり、
足趾壊死では父の足を残していただき心から感謝しております。
その上、父を最後まで診ていただき申し訳ありませんでした。
せっかく残していただいた足でT市に帰ることができなかったのが申し訳ない限りですが、
最高の医療を受けられたことは、
父にとっても、私たち家族にとってもこの上ない幸せでした。

T病院t先生、そしてスタッフの方々に
心より厚く御礼申し上げます。

ありがとうございました。






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